ヴェポライザーとは加熱式の非燃焼タバコのことで、シャグと呼ばれるタバコの葉を電気で、約200℃に加熱して蒸気の煙を吸うのが特徴です。電子タバコと混同されることがありますが、ヴェポライザーがタバコの葉を直接加熱するのに対し、電子タバコはフレーバー付きのリキッドを加熱して、霧状にする点が異なります。

また日本国内ではニコチン入りのリキッドが法律で禁じられているので、電子タバコでニコチンを吸えないのがポイントです。逆にいえば、ヴェポライザーはタバコの葉を加熱するわけですから、紙巻タバコと同様にニコチンを吸えるのがメリットの1つとなります。ヴェポライザーのメリットには、ランニングコストの安さによる経済性、タールの発生が抑えられる健康面の効果が挙げられ、これらに期待が持てます。

必然的に体に吸収される有害物質の量が減るので、長い目で見て紙巻タバコよりも健康的といえなくもないです。経済性は、紙巻きタバコと比べると同じペースで吸った場合に、年間約5分の1ほどに節約できる計算です。ヴェポライザーは1回あたりに長く吸うことができるので、その分が紙巻タバコに対する優位性となるわけです。それから紙巻きタバコと違ってデザイン性が豊富で、パイプ形状のものやメタリックな質感、ペン型のスマートなタイプもあるのが魅力です。

ニコチンや発ガン性物質など、体に有害なものが紙巻タバコよりも抑えられているので、健康的に煙草を吸いたい人にとって朗報です。喫煙者本人だけでなく、周りの人に対する影響を考えても、この健康面のメリットは無視できないでしょう。一方でデメリットには、タバコの葉のシャグを購入したり、本体の充電やシャグを詰める作業、加熱といった手順を踏まなくてはいけないことがあります。

つまり手間が最大のデメリットで、本体のメンテナンスもしなくてはいけないのがデメリットです。健康面が考慮されてはいるものの、完全に無害というわけでもないので、考えなしに沢山吸えば当然ながら体に影響が生じてもおかしくないです。この点は専門家の間でも意見が分かれていますから、信頼性の高いメーカーを選んだり、自分で判断して吸うことが必要です。
メリットとデメリットがある喫煙の選択肢ですが、コストを含めて総合的にメリットが上回ると思われます。デメリットを念頭に置く必要はありますが、紙巻きや電子タバコと比べても、トータルで魅力的だといえるでしょう。