タバコをやめると健康になる、そういわれていますが実際にはどんな変化が生じるのでしょうか。禁煙によって体に起きる変化には、様々なものがあります。まず最初に挙げられるのは、禁煙を始めて24時間ほど経過すると、心臓発作のリスクが低下するということです。心臓の発作は、温度差による血圧の変動などが要因となって引き起こされることが多いとされています。このため、喫煙によって血圧や心拍数に異常が生じていると、リスクが高まってしまうのです。

タバコをやめて20分ほど経過すると、血圧や心拍数が正常な状態に戻っていくとされています。さらに8時間ほど経過すると、体内の一酸化炭素濃度が低下し、さらに血中酸素濃度が上昇します。そのまま1日禁煙を続けるだけで、心臓発作リスクが大幅に減少するのです。

禁煙は健康面にだけプラス効果をもたらすわけではありません。2日ほど続ければ、味覚や嗅覚にも変化が生じます。喫煙をしていた時よりも、食べ物の美味しさがよくわかるようになるのです。タバコに含まれるニコチンやタールといった成分は、舌の味蕾細胞に悪影響をもたらすとされています。しかし味蕾細胞は短期間で生まれ変わっていく細胞ですので、タバコをやめれば正常な機能を取り戻すことができるのです。2日間タバコをやめることができれば、食事やお茶、コーヒーなどの美味しさを存分に味わえるようになるでしょう。味や匂いがよくわかるようになるため、一時的に食べすぎてしまい、体重が増加するケースもあるといいます。食べ過ぎや栄養の偏りに、やや注意したほうが良いかもしれません。

喫煙は肌の状態にも悪影響をもたらすとされています。ニコチンには血管を収縮させる作用があるため、肌の細胞に酸素が行き届きにくくなり、老化が促進されてしまうのです。さたにビタミンCが壊されてしまうため、メラニン色素が増加しやすい状態となります。タバコをやめれば、血管の収縮が起きなくなりますから、肌細胞にしっかりと栄養が行き渡るようになります。肌にはりが戻る、透明感がアップするといった変化があらわれるでしょう。肌の細胞が健康にすることで、アンチエイジング効果も期待できます。

これらの他にも口臭が改善する、服や髪がタバコ臭くならないなど、禁煙には様々なメリットがあります。タバコをやめることができれば、健康状態が改善するだけでなく、食事が美味しくなったり美容面に効果が出るなど、良い変化をいくつも体験できるのです。